空室対策の一つとして、3点ユニットバスからバストイレ別に変更してほしい提案があります。募集反響も少ないので3点ユニットバスを交換してバストイレ別で再募集するしかないか・・・と、大家さんなら考えてしまうかもしれません。
しかし、3点ユニットバスの変更OKを出すのは少し待ってください!
3点ユニットバスからバストイレ別に交換して、うまく満室になっていれば、他の賃貸物件も同じ様にしているはずです。ぜひ、このページを読んでからでも遅くはありません。参考にしてほしいですね。
(※バストイレ別をBT別とも書きますね)
もくじ
3点ユニットからBT別に変更するメリットは?
ネット反響が少しアップすること
3点ユニットバスからバストイレ別に変更すると、インターネットの反響が少しアップします。なぜなら、バストイレ別で検索している人がいるから。
具体的にお話します。不動産ポータルサイトのスーモやホームズ、アットホームでお部屋探しをするときに、「バストイレ別」をチェックして探しますよね。うまく、大家さんの賃貸物件がヒットすれば、物件詳細まで閲覧してもらえます。
一人でも多くの方にぺージチェックしてもらえれば、内覧希望も比例して増えて来るでしょう。最高のパターンが、内覧→申込ですよね。
3点ユニットからBT別に変更するデメリットは?
家賃アップはできないこと
3点ユニットからバストイレ別に変更しても、家賃アップはやめましょう。理由は、ランクアップした競合物件と戦うことになるから。
賃貸探しをする入居希望者は、2~3件内覧してから申込するパターンが多いですよね。大体、同じような家賃帯の物件だから最終選択も決めやすいですよね。入居希望者は。
しかし、家賃アップすれば、大家さんの物件よりも”ランクアップした競合物件”と比較検討されるようになります。このパターンは、大家さんの賃貸物件を当て馬にされて、別のライバル物件で申込されるシナリオですよ。
不動産管理会社や仲介業者は、どの物件でも申込になり、仲介手数料を受領できれば、別に問題ないので。こんなこと、大家さんには言えません。「売上貢献、ありがとう~」とね。
費用が高く回収できないこと
3点ユニットからバストイレ別に変更した場合、工事費用が高くなり、投資回収が見込めません。なぜなら、工事費用が100万円前後になるから。状況次第では、150万円~180万円位になる可能性だってあります。
それは、設置場所や床配管など、変更修正などありますから。やっぱり高額ですよね。
この工事費用を全額回収しようとすれば、どうなりますか?仮に1万円家賃アップしても、100ヵ月≒8年以上の回収期間が必要になりますよ。どうしますか?簡単な工事でないことがわかると思います。
プラス追加見積から高額リフォーム提案が来ること
3点ユニットからバストイレ別に変更しようとすれば、チャンスとばかりに不動産管理会社や仲介業者は、追加見積を大家さんに提案しています。いわゆる、”高額リフォーム提案”です。たとえば、新規システムキッチンや新規シャンプードレッサー、間取り変更などです。
約100万円前後の3点ユニット変更工事が200万円~300万円以上にガラッと状況一変させるのです。そして、家賃アップやサブリース提案で工事費を回収できるとうまく畳みかけます。本当に上手ですよね。まんまと乗っかると、回収すらできない最悪な結末が待っていますよ。
ちなみに、不動産管理会社や仲介業者の紹介手数料は、20%~30%位です。儲かる商売ですね。
3点ユニットからBT別に変更して入居募集するなら…
余剰資金がある大家さんならオススメ
3点ユニットからバストイレ別に変更するなら、余剰資金がある大家さん向けの提案商品ですね。そんなに数多くの空室に対応できる金額ではないから。お金が余っているならオススメします。
バストイレ別に変更できる大家さんなら、やらないより、やったほうが良い!としか言えません。
申込は気長に待つこと
3点ユニットからバストイレ別に変更するなら、ネット閲覧数から内覧数、申込まで気長になってほしいと私は考えています。申込が入れば、そりゃ嬉しいですよ。しかし、現実はそんな簡単ではありません。
何か、空室対策になる方法はないかな~とネット検索した安易なネタ情報を元に、不動産管理会社や仲介業者が、思い付きで提案した内容ですから。(厳しい表現ですいません。)
まとめ
いかがでしょうか。うちの賃貸物件も3点ユニットバスを変更しようかな・・・と考えても、思っている以上に大変だと改めて理解できたと思います。3点ユニットバスを変更するメリットも少しはありますが、現実として、メリット以上にデメリット部分も大家さんとして考えなくていけません。
空室対策の一つとして、3点ユニットバスの変更でバストイレ別で検討しようかな?と考える前にもっと重要なことがあります。何だと思いますか?ぜひ考えてみてください。