空室対策の一つとして、宅配ボックスを設置してほしい提案があります。募集反響も少ないので宅配ボックスを設置して再募集するしかないか・・・と、大家さんなら考えてしまうかもしれません。
しかし、宅配ボックス設置でOKを出すのは少し待ってください!
宅配ボックスを設置して、うまく満室になっていれば、他の賃貸物件も同じ様にしているはずです。ぜひ、このページを読んでからでも遅くはありません。参考にしてほしいですね。
もくじ
宅配ボックスを設置するメリットは?
ネット通販ユーザーに喜ばれること
宅配ボックスを設置すると、ネット通販ユーザーに喜ばれますね。実店舗で商品を購入する傾向が減り、インターネットでショッピングをする方が増えているから。特に、学生や社会人などを対象にした「単身者物件」にあると喜ばれます。
新築の賃貸物件は、もう標準設備になっていますから。時代の変化の速さに驚かされます。
宅配ボックスを設置するデメリットは?
利用者が少ないこと
宅配ボックスを設置しても、実は利用者が少ないケースもあります。不在者票がポストに投函されていれば、それで対応できますから。私の経験上ですが、高い費用をかけて宅配ボックスを設置してもらっても、結局”ガラガラ状態”になっている物件がありました。
そもそも、不要なのでは?
不動産管理会社や仲介業者の提案だからと、素直に設置しても、大家さんの自己満足で終わってしまうパターンです。設置してしまったので残念ですが、仕方ありません。
設置できるスペースがないこと
宅配ボックスを設置したくても、設置できるスペースがない賃貸物件もあります。集合ポストのそばに設置したいのですが、余剰スペースがなければ、それまでですから。
無理やり、宅配ボックスを設置している賃貸物件見たことありますが、誰も使わないでしょう・・・とは言えません。
費用が高いこと
宅配ボックスを設置する場合、機械式であっても約50万円~60万円位になるでしょう。また、この価格には、不動産管理会社や仲介業者の紹介手数料も含まれています。約20%~30%位ですかね。そうすると、もう少し金額をアップするでしょう。
ここまで、お金をかけて、空室対策になりますか?この投資費用をどのくらいで回収しますか?よく考えてから、対応しないと喜ぶのは、手数料を受ける側だけですよ。
部外者が利用すること
宅配ボックスを設置すると、部外者がま~うまく利用します。不動産管理会社や仲介業者も毎日のように賃貸物件に行き、宅配ボックスの利用状況をチェックしませんから。
後付けの宅配ボックスだと、悪用されていても誰も気が付きません。意外と盲点だし、とても危険です。自分の賃貸物件でそんなことされたら、気持ち悪いし、嫌ですよね。
ネット閲覧や内覧が増えないこと
宅配ボックスを設置しても、ネット閲覧や内覧が増えることはありません。空室対策として、お金をかけても、反響が取れなければ、意味ないですよね。
「宅配ボックスを設置しているなら内覧したいです!」とは、なりません。
仮に、物件内覧まで進んだ場合、共用部分に宅配ボックスを新規設置したと説明しても、「あると便利ですね~」で終わります。入居希望者が何を望んでいるのか?わからないと、お先真っ暗になりますので。
宅配ボックスを設置して入居募集するなら…
費用対効果が悪いし、即効性もないと理解すること
宅配ボックスを設置するなら、費用対効果も悪いし、入居募集の即効性もないと、大家さんが理解した上で話を進めるなら空室対策の一つとして”広い視野”で考えているの良いでしょう。宅配ボックスが決め手として、1人でも申込してくれるなら、それも結果的には良しとなるでしょうが。
まとめ
いかがでしょうか。うちの賃貸物件も宅配ボックスを設置しようかな・・・と考えても、思っている以上に大変だと改めて理解できたと思います。宅配ボックスを設置するメリットもありますが、現実として、メリット以上にデメリット部分も大家さんとして考えなくていけません。
空室対策の一つとして、宅配ボックス設置で検討しようかな?と考える前にもっと重要なことがあります。何だと思いますか?ぜひ考えてみてください。