空室対策の一つとして礼金0の提案があります。募集反響も少ないので礼金0にするしかないか・・・と、大家さんなら考えてしまうかもしれません。
しかし、礼金0でOKを出すのは少し待ってください!
礼金0にして、うまく賃貸経営が安定していれば、他の賃貸物件も条件変更しているはずです。ぜひ、このページを読んでからでも遅くはありません。参考にしてほしいですね。
もくじ
礼金0のメリットは?
ネット検索で閲覧数がアップすること
礼金0にすれば、インターネットの検索で閲覧数がアップします。たとえば、不動産ポータルサイトで有名なスーモやホームズ、アットホームで賃貸探しをする場合、礼金ゼロをチェックすると、礼金0で募集している賃貸物件を閲覧できるようになっています。
礼金を支払いたくない入居者は、最初からネット検索で絞り込みをかけていますから。
契約金を軽減できること
礼金0にすれば、新規契約金を減らせるので入居者には喜ばれるでしょう。そもそも、何で礼金を払うの?と無駄なお金を払いたくない入居者は、そう考えているので「空室対策の一つ」になると思います。
礼金0のデメリットは?
不動産収入が減ること
礼金0にすれば、不動産収入が減ります。入居者が決まることは嬉しいですが、手残りがどんどん減っていくので、あまり良い商売だとは思わなくなりますよ。不動産管理会社や仲介業者は、自分の身を削りませんから、礼金0でも成約できれば、逆に感謝してほしい!と思っているでしょうね。
成約後の手数料を自腹で払うこと
礼金0にすれば、大家さんの手残りもさらに減ってしまいます。礼金が受領できないと、成約後の手数料(販促活動費)を家賃の1ヵ月分として、自腹で支払うことになります。
新規契約金が少ないと手数料を差し引きできないので、請求書が届くことさえありますから。自腹を切ってまで、賃貸経営をする時代に突入しました。これでいいのでしょうか?
競合物件も礼金0なら意味がないこと
礼金0にすれば、反響が取れるかも・・・え???何で。そうです。競合物件もすでに礼金0で募集していれば、意味がありません。不動産管理会社や仲介業者は、安易に礼金0で募集しませんか?と言っているだけで、現状把握など気にしていないのです。
貸家業だけでなく、他の事業でも同じことですが、根本を忘れてはいけません。
長期空室物件だと思われること
礼金0にすれば、長期空室なので決まりません!誰か借りてくれませんか?と大家さんが言っているようなモノです。最寄り駅からバス便だったり、1階部分だったり、または老朽物件だったりと入居者目線で発想しないと、逆効果になってしまいますよ。
補足までですが、大家さんの賃貸物件が礼金0で募集しても、比較対象の賃貸物件も礼金0なら、どちらで成約しても不動産管理会社や仲介業者の立場なら関係ありませんから。こんなものです。
礼金0で入居募集するなら…
競合物件が礼金1ヵ月以上で募集していること
礼金0にするなら、競合物件が1ヵ月以上で募集していることです。差別化になるからです。入居者目線で考えると、礼金0の大家さんの物件にしよう!と決断しやすいので。
先手必勝です。逆に後手になれば、結果はわかりますね?
不動産管理会社や仲介業者も仲介手数料なしで営業活動すること
礼金0にするなら、不動産管理会社や仲介業者も「仲介手数料なし」にしてもらうことです。お互いに痛み分けにすることです。大家さんだけ損するのは違いますから。仲介手数料を入居者から受領して、販促費を大家さんからも受領する。これでは、なんかやり切れないと思いませんか?
大家ばかり損してるじゃん・・・苦
まとめ
いかがでしょうか。礼金0にしようかな・・・と考えても、思っている以上に大変だと改めて理解できたと思います。礼金0にするメリットもありますが、現実として、メリット以上にデメリット部分も大家さんとして考えなくていけません。
空室対策の一つとして、礼金0に条件変更しようかな?と考える前にもっと重要なことがあります。何だと思いますか?ぜひ考えてみてください。