空室対策の一つとして家具家電付きの提案があります。募集反響も少ないので家具家電付きで募集するしかないか・・・と、大家さんなら考えてしまうかもしれません。
しかし、家具家電付きでOKを出すのは少し待ってください!
家具家電付きで募集して、うまく満室になっていれば、他の賃貸物件も投資しているはずです。ぜひ、このページを読んでからでも遅くはありません。参考にしてほしいですね。
もくじ
家具家電付きのメリットは?
遠方の新入生や新社会人には喜ばれること
家具家電付きにすると、遠方の新入生や新社会人には大変喜ばれます。答えは簡単ですよね。それは、助かりますよ。特に、大学の進学でお金が掛かる親の立場なら、「これは、助かる・・・」と思うでしょう。
新社会人にしても同様です。これから新しい立地に慣れたり、精神的な不安が重なったりしている所ですから。家具家電付きの賃貸物件なら、「この物件ににしようかな~」となりますよね。
ネット検索で閲覧数が増えること
家具家電付きにすると、不動産ポータルサイトであるスーモやアットホーム、ホームズなどでネット検索をしている場合に、大家さんの賃貸物件の閲覧数が増えますよ。希望条件に絞り込みをかけている入居者が一定数いるので。
家具家電付きのデメリットは?
修理交換費用の負担が増えること
家具家電付きにすれば、入居者の利用頻度も多くなるので、修理や交換など貸主負担が増えます。また、急に壊れることもあるので、即対応する手間がかかるのは覚悟しなければいけません。
「エアコンが壊れましたが・・・」
「電子レンジが動かないですが・・・」
「天井照明の電球が切れたみたいで・・・」
また、故障するタイミングも同じ時期になるので、手間だけでなく、金銭的負担も大きくなるので不動産収入も減ることになりますね。事前に積立などして、イザと言う時にあわせてストックしましょう。
リースだど不動産収入が下がること
リースによる家具家電付きにすれば、不動産収入が下がりますよ。賃貸募集前からリース契約をしているので、空期間であっても毎月支払っていくようになります。空室期間がさらに長くなると、家賃が入金されないのに支払いだけ発生するので。
最悪、入居時に家具家電を撤去してほしいと入居者から言われれば、すべて撤去しなければいけませんから。収支が安定しませんね。
家賃アップになりにくいこと
家具家電付きにすれば、ネット閲覧など増えますが、家賃アップにはなり難いことを理解しましょう。家具家電付きで家賃アップできる!と提案されているケースもありますが、その理由を知りたいですね。
入居者の立場になれば、家賃アップするなら、自分で購入した方がよいので。そう思いませんか?
不人気物件だと思われること
家具家電付きにすれば、最初から空室で困っているので誰か?住んでくれませんか?と言っているようなモノです。ネット上で検索するとわかりますが、近隣周辺のライバル物件で、かつ新築や築浅でも家具家電付きで募集していれば、どうでしょうか?
大家さんの考え方と入居者の考え方は相反しますから
「家具家電付きなら決まるだろう!」
「家具家電付きなら他の賃貸も見たいな~」
ストック場所の確保が必要なこと
家具家電付きにすれば、申込すると思いきや、要らないという入居者も多いのです。内覧時には家具や家電があったので、入居後のイメージもわきやすく申込しましたが、自分で家具家電を持ってきたいと言ってきます。
これ、結構あるあるです。
私の過去の経験でこの手の話ありました。モデルルームのように募集していましたが、部屋が成約するごとに別の部屋に移動するパターン。「家具家電付きなのに、要らないんだな・・・」実際にやってみて勉強になった事例ですね。
入居期間が短いこと
家具家電付きにすれば、入居期間が短いことです。いや、非常に短いんです。理由はわかりますよね。手軽に入居しているので、その分すぐに移動できますから。ホテル感覚といいますか、実に身軽なんです。
家具家電付きで入居募集するなら…
家具家電一式をプレゼントすること
家具家電付きにしたいなら、そのまま一式を入居者にプレゼントすることです。入居販促費として大家さんは対応します。故障や不具合など、入居者の所有物になるので手離れもできますから。また、家具家電を入居者の所有物になれば、引っ越しも簡単にはできませんね。引っ越し費用も掛かるので。
これでも、引っ越しされたら仕方ありませんが。
まとめ
いかがでしょうか。家具家電付きにしてみようかな・・・と考えても、思っている以上に大変だと改めて理解できたと思います。家具家電付きにするメリットもありますが、現実として、メリット以上にデメリット部分も大家さんとして考えなくていけません。
空室対策の一つとして、家具家電付きを検討しようかな?と考える前にもっと重要なことがあります。何だと思いますか?ぜひ考えてみてください。