空室対策の一つとして連帯保証人なしの提案があります。募集反響も少ないので連帯保証人なしでOKするしかないか・・・と、大家さんなら考えてしまうかもしれません。
しかし、連帯保証人なしでOKを出すのは少し待ってください!
連帯保証人なしにして、うまく賃貸経営が安定していれば、他の賃貸物件も条件変更しているはずです。ぜひ、このページを読んでからでも遅くはありません。参考にしてほしいですね。
もくじ
連帯保証人なしのメリットは?
高齢者や外国人なども幅広くターゲットになること
連帯保証人なしにすると、ターゲットが広まります。たとえば、高齢者や外国人などの単身者です。身内の少ない方にとっては、こんなにありがたい条件はないでしょうね。想像以上に困っている方は多いですよ。また、最近では、ワケあって一人暮らしを希望されているケースもありますから。
連帯保証人なしのデメリットは?
家賃滞納したとき回収できないこと
連帯保証人なしにすると、家賃が滞納した時に、大家さんが困ってしまうことです。延滞金どころか、家賃そのものも回収できなくなります。新規契約の段階から、「この入居者なら大丈夫でしょう・・・」と信じても、入居したとたんに「え!?何でなの・・・」と変わってしまうこともありますから。
不動産管理会社や仲介業者は、大家さんが入居承認したので、と結局逃げてしまいますよ。これ、現実です。
賃借人1人が頼りになること
連帯保証人なしにすると、何かトラブルになっても賃借人1人がすべて頼りになることです。結構、厳しいですよ。緊急連絡人には何も義務が発生しませんから。賃借人によほどの信頼を置けないと、間違いなくトラブルになると思ったほうがよいです。(裏切られることを前提にします)
言葉はキツイですが、責任所在が1つしかないからです。
連帯保証人なしで入居募集するなら…
家賃保証会社に加入すること
連帯保証人なしにするなら、家賃保証会社の承認を絶対条件にすることです。家賃保証会社とは、会社組織が金銭的保証をしてくれることです。家賃が滞納したら、会社が立て替えてくれますので。とても嬉しい制度です。しかし、滞納が長きに続くと、保証会社も解除の方向に向かうこともありますから。
補足までですが、「連帯保証人不要」と不動産ポータルサイトに記載されているのは、この家賃保証会社の加入が賃貸条件ということですね。
人的保証のみでも可【最終判断】
連帯保証人なしにするなら、人的保証として、誰かしら「人」に加わってもらうことです。少しだけ難しい話をします。本来の連帯保証人には、2つの要素が必要です。それが、金銭的保証と人的保証です。
- 金銭的保証とは、滞納や夜逃げ、現状回復など、トラブル発生時に請求額を支払う人
- 人的保証とは、騒音やゴミ出しなど、入居ルールが守れない時に責任を取る人
家賃保証会社の加入が難しい場合、可能であれば、人的保証として”身内がよい”ですが、親がご高齢だったり、他界していたりする場合もありますよね。状況次第で友人も仕方ないでしょう。また、基本原則として遠方に住んでいる連帯保証人はNGです。ノラリクラリと、逃げられるからです。だから、賃貸物件から近くの人ならOKです。
この内容でも、厳しいなら、キャンセルした方がよいです。言葉は悪いですが、入居させるのは簡単ですが、退去させるのは、その3倍以上難しいですから。無理してまで入居させるのは間違ってますよ。
まとめ
いかがでしょうか。連帯保証人なしにしようかな・・・と考えても、思っている以上に大変だと改めて理解できたと思います。連帯保証人なしにするメリットもありますが、現実として、メリット以上にデメリット部分も大家さんとして考えなくていけません。
空室対策の一つとして、連帯保証人なしに条件変更しようかな?と考える前にもっと重要なことがあります。何だと思いますか?ぜひ考えてみてください。