マンション売却で不動産会社から受領する営業活動報告書の内容を理解する必要があります。特に重要なポイントは、問い合わせ状況と閲覧数、レインズ登録、そして現地案内と内覧件数です。これらを理解してください。
そもそも、営業活動報告書について意識したことがないケースもあるでしょう。しかし、マンション売却において、結果として売れるか?売れないか?判断できる指針なのです。だから、最後まで読んでほしいです。そこで、このページでは、マンション売却で重要な営業活動報告書について解説しますので、参考にしてください。
問い合わせ状況と閲覧数をチェックする
問い合わせ状況と閲覧数とは、インターネットなどに物件掲載したあなたのマンションがどのくらい見られているのか?確認する数値のことです。
現代の売却営業はインターネットが主流です。特に不動産ポータルサイトであるレインズ(指定流通機構)はもちろんのこと、アットホームやスーモ、ライフルホームズに掲載しなければ、反響はないでしょう。
さらに、インターネットに掲載してから2週間が1つのポイントです。この募集開始の期間中に反響がないければ、何かが間違えていると思ってよいです。
営業活動報告書と一緒に各サイトの反響レポートをもらってください。なお、反響レポートの内容ですが、クリック数が多いからと安心しても危険です。たとえば、1クリックあったとしても、一般ユーザーか?不動産会社の営業マンかわからないからです。
反響レポートの内容もプロの意見を取り入れてどんな状況なのか、確認することも忘れないでください。
レインズ登録証明書の受領をチェックする
レインズ(指定流通機構)という不動産会社のみ閲覧できる不動産ポータルサイトがあります。一般媒介契約以外の専任媒介契約と専属専任媒介契約の場合、レインズの登録証明書を指定期日内に発行することになっています。まずは登録証明書を受領しているか?確認しましょう。東日本レインズから登録証明書を出典しました。もらっていますか?
登録証明書を受領していなければ、まず反響もないでしょう。なぜなら、レインズ登録されていないからです。レインズでも問題になっている両手仲介されているかも知れません。
マイソクも同時に確認する
マイソクとは、不動産会社が作成した売却用の不動産広告のことです。この物件紹介する図面チラシをレインズ登録時にデータ登録します。同時にマンションの外観や内観の写真も登録します。これらをまとめた情報がマイソクになります。
マイソクの完成度によって、売却期間も変わってきます。媒介契約期間が3ヵ月であっても、レインズ登録による情報開示が少なければ、6ヵ月募集することだってあるのです。マイソクを安易に見ない方がよいです。
現地案内と内覧件数をチェックする
現地案内と内覧件数数とは、あなたのマンションに実際に室内見学に訪れた数のことです。いくらネット社会といっても購入するのは買主なので自分の目で見たいと思います。
ただし、内覧に訪れたらすぐにマンション購入とは限りません。再度訪問でも同じです。そこで、内覧からどうすれば、マンション売却に導けるのか?など別のページで解説しています。
営業活動報告書からマンション売却が失敗する理由も同時に理解する
失敗する理由としては、不動産会社の募集活動に疑問があるか? または、そもそも物件の築年数や販売価格、最寄り駅からの立地条件などが問題なのか? 疑問点を絞り込むこともできます
基本的な解説
営業活動報告書はマンション売却を依頼された不動産会社が作成する
マンション売却で媒介契約を結んだ不動産会社から営業活動報告書を定期的に売主のあなたに書面で渡されて説明を受けることになります。専任媒介契約と専属専任媒介契約は義務ですが、一般媒介契約は任意です。
営業活動報告書を定期的に作成して報告する不動産会社選びも重要なポイントになります。
営業活動報告書のテンプレート(雛形)
令和●●年●●月●●日 第●回 営業活動報告書(雛形)
売主 田 中 花 子 様
商号・名称:株式会社ABC不動産 代表者氏名:●●●● 所 在 地:横浜市●●区●●1-1-1 電 話 番 号:045-●●●-●●●● 免許証番号:神奈川県知事(5)第●●●●●号 物件担当者:鈴 木 一 郎
●●年●●月●●日付けの(一般・専任・専属専任)媒介契約により当社がご依頼を受けました物件について、その後の経過および営業活動状況についてご報告します。
<営業活動状況> 1.レインズ指定流通機構登録:●年●月●日 2.情報掲示:店頭(内)掲示、展示場、現地看板、その他( ) 3.情報誌(紙)等、インターネット掲載 (アットホーム)●月●日 (ライフルホームズ)●月●日 (スーモ)●月●日 (新聞折込▲▲新聞)●月●日 4.その他 個別訪問、他店照会、その他( )
<折衝状況> 5.問い合せ状況・閲覧数 電話●●件(詳細内容: ) インターネット●●件(詳細内容: )・閲覧クリック数●●件 来店●●件(詳細内容: ) 6.現地案内・内覧件数 ●●件(詳細内容: ) |
このような書面になっていますが、募集窓口として媒介契約を結んだ不動産会社が営業報告する回数が決められています。次に、媒介契約とその回数を解説します。
対応方法について
3つの媒介契約によって違う
営業活動報告書の対応方法は、媒介契約によって異なります。媒介契約とは、マンション売却の募集窓口になる不動産会社を決めることで3種類の中から1つ選択します。具体的には、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約です。これらの対応方法は、以下の通りです。
対応回数について
営業活動報告書の対応回数についてお話します。たとえば、媒介契約が3ヵ月間の場合、専任媒介契約の場合は約6回以上で、専属専任媒介契約の場合は約12回以上の対応義務があることになります。
媒介契約の種類 | レインズの登録営業日 | 営業活動報告 |
一般媒介契約 | 登録義務はありません | 報告義務はありません |
専任媒介契約 | 7営業日以内に登録する | 2週間に1回以上の報告義務有 |
専属専任媒介契約 | 5営業日以内に登録する | 1週間に1回以上の報告義務有 |
補足までですが、一般媒介契約の場合、営業活動報告書の対応義務がありませんので注意してください。基本的には、専任媒介契約と専属専任媒介契約では報告書の発行があります。
専任媒介で報告がないのはおかしい
専任媒介や専属専任媒介の場合、上記のように営業活動の報告が義務化されています。しかし、専任媒介で報告がないのはおかしいです。このような不動産会社は危険ですので注意してください。実際にこのような話があるのも事実です。
まとめ
マンション売却がスタートすると媒介契約を結んだ不動産会社から営業活動報告書を定期的に受領することになります。上記の書面はテンプレートなので一般論としてとらえてください。
そして、書面上で確認してほしい部分も解説しました。数値について疑問を感じたらその理由を必ず確認してください。不動産会社からの明確な回答がない場合、媒介契約の期間(3ヵ月位)では売れないケースもあります。
不動産会社の営業活動を書面で判断することは難しいです。しかし、なぜこの数値なのか? その疑問を不動産会社に質問するべきです。このページを通して参考にしてください。